スプートニク日本
コブソン氏は7月20日、重体で病院に搬送された。氏の健康問題は2005年、明らかになった。腫瘍が見つかったのだ。複数回の手術と化学療法の治療を受けた。
音楽畑での栄誉がコブソン氏の元を訪れたのはまだソビエト時代で、60年代だった。全国で彼の作品を知らぬものはいなかった。芸術上のキャリアにおいて、コブソン氏はスターリン、フルシチョフ、ブレジネフなど、その時々の突出した政治家のために歌った。公演は半世紀以上続き、2012年になってようやく、正式に終了した。
コブソン氏は数度、ロシア下院議員に選出された。
チェチェン戦争時の平和活動も広く知られている。
モスクワ劇場占拠事件ではテロリストとの交渉を担当。占拠を始めてすぐ、テロリストは交渉しても良い政治家の1人としてコブソン氏の名前を挙げた。リストにはグリゴリー・ヤブリンスキー氏(政党「ヤブロコ」の創設者の1人)、イリーナ・ハカマダ、故ボリス・ネムツォフ氏(元副首相)がいた。交渉の結果、コブソン氏とハカマダ氏は捕虜の女性1人と子ども3人の救出に成功した。