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イスラエルのハアレツ紙が、9月4日に刊行されたケリー氏の回想録『Every Day Is Extra』について報じた。
シリアは、正式にはイスラエルと戦争状態にあり、1967年にイスラエルに奪われ、その後一方的に併合されたゴラン高原の領有権を今も主張している。
シリア危機が始まる前、米上院外交委員会の議長を務めていたケリー氏はシリアを訪問し、アサド大統領と初めて会談した。ケリー氏は、当時「アサド氏は依然としてイスラエルとのある種の取引に関心を持っていた」と指摘している。
ケリー氏は書籍に「アサド氏は私に、シリアが1967年に失ったゴラン高原の返還が保証されることに期待して、真剣な和平交渉を開始するには何が必要なのか尋ねた。私は、もし真剣であるならば提案を提示すべきだと彼に言った」と書いている。ケリー氏と話を終えたアサド大統領は、補佐官にオバマ大統領への書簡を作成するよう頼んだ。
アサド氏から書簡を受け取ったケリー氏は、イスラエルへ向かった。ケリー氏は「翌日、私はイスラエルに飛び、そこでベンヤミン・ネタニヤフ首相と会い、アサド氏の書簡を見せた。彼は、アサド氏が以前示していたよりもはるかな前進を望んでいることに非常に驚いた」と指摘している。
ハアレツ紙によると、シリアとイスラエルは2011年初旬まで米国の仲介で交渉を行っていたが、いかなる理解や同意にも達することができなかったという。
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