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今回の開幕演技テストでは平昌五輪の金メダリストのアリーナ・ザギトワと銀メダルのエフゲニア・メドベージェワが異なるステータスと監督で出場することとなった。金メダリストに輝いたザギトワにはこれからは世界選手権や五輪で自身が見せつけたようなミスのない演技が求められることになる。
ところがザギトワは2度の転倒を許してしまった。本人はこのミスについて五輪チャンピオンとしてシーズンをスタートすることは心理的に困難だったと説明している。一方でザギトワはより複雑なプログラムまで成長することができたと感じていると語った。
ザギトワは「シーズン開幕時はジャンプは今までより多少難しい。トレーニングでこれはすべて解消していく」と語っている。
一方でカナダから帰国して出場したエフゲニア・メドベージェワはジャンプで1回の転倒があったものの、文句なしの素晴らしい演技を披露した。メドベージェワ本人は演技をそれほど高くは評価せず、用意してきた力のわずか20%、もしくはそれ以下の15%しか発揮できなかったと語っている。
エテリ・トゥトベリッゼ監督が、突然自分の元を去った元門下生のメドベージェワの姿にどう反応するかが注目の的になっていたが、トゥトベリッゼ監督はメドベージェワの演技を最後まで見ることなく、リンクから姿を消した。
一方、メドベージェワの新たなコーチを務めるカナダ人のブライアン・オーザー監督はメドベージェワの演技について、「私たちは行ってきた作業に対してよい評価を得ました。前に進んでいくことだけを考えています」とポジティブに評し、ロシア人コーチらと同じ土俵で作業を行うことを困難に感じないかとの問いには、「私にはエフゲニアとの作業の方が重要です。私たちのプランは滑ること。とにかく滑って、滑って滑る。誰が横にいようと違いはありません」と余裕を見せた。