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ノーベル物理学賞の女性、ウィキペディアの個別ページ作成には値しないと見なされる

スウェーデン王立科学アカデミーが2日、ノーベル物理学賞の受賞者を発表した。だがその1時間半後まで、受賞したカナダ・ウオータールー大のドナ・ストリックランド氏にはウィキペディアに個別のページが無かった。これはウィキペディアにあるジェンダー・バイアスと科学からの女性の疎外化に光を当てている、とガーディアン紙が報じた。
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先に、スウェーデン王立科学アカデミーが2日、物理学賞を3人に授与すると発表。

ストリックランド氏はアメリカ光学会の元会長でもある。だが3月にウィキペディアで彼女のページが制作されようとした時、モデレータが次の理由で拒否した。

「物理学を発明し、発展させたのは男性」: 欧州原子核研究機構、性差別による批判で学者との仕事を一時的に停止
「この投稿の参考文献は、この主題がウィキペディアの記事に適していると示していない」

2日の授与発表後、ウィキペディアでは急いで功績や受賞歴、来歴などを含めた記事が制作された。

しかし、同様に授与された米ミシガン大のジェラール・ムル氏の記事が2005年には作成されていたこととは対照的だ。

マリ・キュリー(キュリー夫人)が1903年、マリア・ゲッパート=メイヤーが1963年に受賞して以降、女性へのノーベル物理学賞授与は初めてだ。

ノーベル委員会は、女性科学者との貧しい実績をますます認識している。昨年の受賞者は全て男性だった。ノーベル財団のヨラン・ハンソン氏は、「女性の授与数が増えていないという大きな視点で見て、失望している」としたうえで「賞に対して考慮に値する女性がより多くいると思う」と述べた。

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