三菱商事、ロシア文化省から「メセナオブザイヤー2018」を受賞:ブリヤートの劇場文化に貢献

15日、第七回サンクトペテルブルク国際文化フォーラムの枠内で、ロシア文化省による「メセナオブザイヤー2018」の授賞式が開かれ、ロシア三菱商事会社が「若い世代に対するロシア歴史文化遺産の促進支援」部門で入賞した。同社のメセナオブザイヤー受賞は2015年以来二回目だ。
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メセナオブザイヤーは、5年前から始まった新しい表彰で、ロシアの地方都市における文化や芸術活動に対して、大きく貢献した団体に贈呈される。2013年、ロシア三菱商事は、元ボリショイ劇場ソリストの岩田守弘さんが芸術監督を務めているブリヤート共和国オペラ・バレエ劇場の支援を決め、それ以来継続して寄付を行なってきた。「ドン・キホーテ」「バフチサライの泉」「バヤデール」「海賊」といった様々な名作バレエが、同社のサポートを受けて上演されている。

「メセナオブザイヤー2018」授賞式

授賞式に参加したロシア三菱商事の鈴木賢司社長は、受賞にあたって「長年積み重ねてきたことが賞につながった」と喜びを話してくれた。

鈴木氏「ブリヤート共和国オペラ・バレエ劇場の支援プロジェクトには、岩田さんの芸術監督就任当初から関わってきました。現地を訪問し、岩田さんの活躍を直接見る機会もありました。この間に、岩田さんのもとで学びたいという日本人バレリーナも集まり、現地のバレエファンが増えてきました。支援を続けてきて、このような成果が見えるようになっているのは、日露関係にとっても本当に良かったと思います」

鈴木氏は、これからも芸術活動へ対する支援を「間違いなく続けていく」と話す。

鈴木氏「文化芸術のサポートというのは、単年度でやっても続きません。大きい事業を一度だけやって終わるよりも、小さくても長く続ける。それが、芸術家が育つ、劇場が繁栄するということにつながります。社会貢献事業は、社会でビジネスをしていく上で、必ず行なうべきものであり、『もし儲かったら寄付しよう』というようなものではありません。この場所、ロシアにいる限り、社会の一員として果たさなければいけない義務を果たしていきます」

ロシア三菱商事の社会貢献事業は、芸術活動支援のみならず、教育、環境、福祉、国際交流など、幅広い分野にわたっている。特にロシアで求められているのはどんな事業なのか、絶えず議論が交わされており、孤児や障害者のサポートにも注力していく予定だ。

メディアの取材を受けるロシア三菱商事の鈴木賢司社長
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