麻薬探知犬、予定前に引退の可能性 米・カナダでの大麻合法化で

「トゥロ」という名のラブラドール・レトリーバーは、これまで生きてきた間ずっと、禁止物質を探索するよう教え込まれ、コロラド州で170件を超える逮捕を手伝ってきたものの、予定よりも早く引退することを強いられた。似たような運命が、大麻が合法化された米国とカナダの複数の都市で活動する事実上全ての麻薬探知犬を待ち受けている。この問題について、ニューヨーク・タイムズ紙が伝えている。
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コロラド州ライフルのトミー・クライン警察署長は、「犬というものは、『おい、大麻の匂いがする』とか『メス(メタンフェタミン)の匂いがする』と話すことはできない。犬たちは、識別するよう教え込まれたあらゆる物質に対して、同じ反応しか示せない」と話している。

トゥロの引退を早めたのは、「キロ」という名の麻薬探知犬のケースだった。先に、キロは同州モファット郡で、密輸品を輸送している可能性があるとみられたトラックに反応。ところが、検査後に見つかったのは、メタンフェタミンの痕跡が残っていたパイプだけだった。この事案は裁判に持ち込まれ、キロによる反応については、違法な活動を指し示す信頼できるシグナルであるとみなすことは既にできないとの判決が下された。このような形で、麻薬探知犬による反応は警察にとって、検査を行う根拠の合法性の問題を招く可能性があるのだ。

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