フランス抗議デモ 死者3人 一部は暴徒化し、凱旋門内を破壊

燃料価格の高騰への抗議に端を発し、フランス全土に広がったデモの死者が3日、すでに3人に達した。昨日2日、抗議行動はとうとうパリを象徴するシンボルの1つ、凱旋門までが破壊の被害を受けた。
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BFMテレビの報道によれば、1日から2日にかけての深夜、アルルではトレーラーの運転手が、デモ隊のバリケードに阻まれ停止したトラックに突っ込んで即死している。

それまでの時点で、11月17日、サヴォアでは娘を病院に連れて行こうとしていた女性ドライバーがデモ隊に車両のガラスを叩かれ、パニックを起こしたため、誤ってデモの女性参加者(50)を轢き殺す事件が発生している。11月20日にも、オートバイに乗車していた男性(37)が検問所でパニックを起こしたデモ隊のバリケードを縫い、通過しようとしていたトラックと衝突し、負傷がもとで死亡した。

ドイツのドイチェ・ヴェレ放送がフィガロ紙を引用して報じたところによれば、暴徒化してデモ隊の一部により、2日、パリの象徴の凱旋門が壊された。仏記念碑警備部署のフィリップ・ベラヴァル長官によれば、暴徒の一団は凱旋門内の博物館に侵入し、展示されている大理石のナポレオンの像の頭部を倒し、1930年代に複製された石膏の彫像を砕き、内部の壁に落書きしている。

1日早朝からパリの目抜き通り、シャンゼリゼにはガソリン価格高騰に抗議する「黄色いベスト」を着た人々が集まり始めた。警察との衝突が起きている。警察は数分に1度、催涙ガスを用いて対抗している。デモ隊鎮圧には放水砲も使用されている。

フランスの燃料費高騰への抗議活動は11月17日に始まった。参加者が、フランスのドライバーが必ず身に着けている黄色のベストを着てデモを行っていることから、「黄色いベスト」という名称が付けられている。

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