ロシア製バイオプリンター 生細胞を用いた器官の3Dプリントを史上初めて宇宙空間で実施【写真】

ロシア人専門家らは、生体器官の3Dプリントに関する国際宇宙ステーション(ISS)での実験による最初の成果を得ることに成功した。バイオプリンター「オルガン・アフト」によって、マウスの甲状腺の構造を3Dプリントすることができたのだ。オレグ・コノネンコ宇宙飛行士が実験を行った。医療企業「インビトロ」の広報部が発表した。同社は研究施設「3Dバイオプリンティング・ソリューションズ」を所有しており、この施設が宇宙空間での実験を企画した。
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実験の成果は12月中に地球に返された後、研究が開始される。2019年の初めには実験の成果が公表される予定だ。

磁気バイオプリンターは、生細胞を用いたスフェロイドの組織を3Dプリントするために利用され、その際、これらの生細胞に対しては必要な形状と他の各基準が指定される。3Dバイオプリンティング・ソリューションズは既に、今回実験で使われたバイオプリンターを用いて、人工の甲状腺を3Dプリントし、これをマウスに移植している。この時の実験では、移植後しばらくすると人工甲状腺はマウスの体内で定着し、まるでオリジナルの器官のように機能し始めたほどだった。

​米国は、2019年の春になってやっとISSに独自のバイオプリンターを送る予定をしている。ロシアは当初、10月11日に宇宙に初めてこのような装置を打ち上げる予定だったが、運搬用ロケットの事故が原因で実現しなかった。

開発者らは急いで同機種を用意し、12月3日にバイコヌール宇宙基地からISSに向けこれを送り出していた。

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