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ツィヴィレフ知事はアガフィアさんに援助物資として大量の食料とヤギの飼料用の干し草を届けた。
ツィヴィレフ知事は自身のSNS「ヴ・コンタクチェ」にこう書きこんだ。
「ひとりぼっちでさみしくないように、子犬が贈られた。かわいい子犬と一緒なら暮らしも明るくなるだろう。」
アガフィアさんはタイガの奥で文明社会から完全に切り離された生活を送っている。アガフィアさんはロシア正教の古い流れである「古儀式派」の信者。
厳格な決まりに則る古儀式派の正しい生活を送るため、アガフィアさんの父母は1930年代末に人里から完全に切り離されたタイガでの暮らしを決めた。一家の存在は1978年、調査を行っていた地質学者らによって偶然に発見されたことから、大きなセンセーションを呼んだ。完全な自給自足生活を送る一家にはアガフィアさんを含め、3人の子どもがいたが、順々に亡くなり、今はアガフィアさんひとりがひっそり暮らしている。家族で成り立っていた暮らしは一人の女性の手では立ちいかない。
アガフィアさんの住む場所は道路からも遠く、ヘリコプターなしには到達できない。ケメロヴォ州政府はアガフィアさんを自分たちの身内として扱っており、通信手段をひき、家畜用の干し草、小麦粉、果物、野菜を調達している。