スプートニク日本
「サイエンス・アラート」によると、月の裏側探査をミッションとする中国の月探査機「嫦娥4号(Chang'e-4)」が月の軌道に入った。科学系メディア「サイエンス・アラート」が報じた。
嫦娥4号は、嫦娥3号の予備機で、2013年に月探査機「玉兔」を月の表側に送ったのとほぼ同じミッションとなる。
嫦娥4号は、月の表面上の最も研究されていない領域の1つである「フォン・カルマン」クレーターに着陸する予定。「フォン・カルマン」は長さ約2000キロメートル、深さは最大10キロメートル。着陸は、2019年1月初めとなる。嫦娥4号は月の裏側のサンプルなどを地球に持ち帰る予定はないが、強力なレーダーと移動実験室を用いて月の内部の研究を実施する。
月の裏側への着陸は、非常に難しいミッションとなる。なぜなら、地球に信号を送信するためには、月の近くに複数の中継衛星を常に配置する必要があるからだ。なお中国はすでにこうした衛星を数機有している、たとえば、中継衛星「鵲橋」は月から3万7千キロ離れた場所に位置する。
嫦娥4号はまた、生物学的実験のために、ジャガイモやシロイヌナズナの種、蚕卵が入ったアルミニウム製の容器を月に運び込む。
嫦娥4号は3ヶ月間機能した後、スリープモードに入る予定。