メドベージェワとザギトワはなぜロシア選手権で優勝を逃したのか

ジュニア選手が勝利し、シニア選手が負ける。 ロシア・フィギュアスケート選手権のファイナルを予想するこうした声は、もっとも一般的なものだったが、結果はまさにその通りとなった。上位3位は、エテリ・トゥトベリーゼコーチの秘蔵っ子のアンナ・シェルバコワ(14)、アレクサンドル・トルソワ(14)、アリーナ・コストルナヤ(15)が総締めにした。2人のスター選手のザギトワとメドベージェバのどちらがヨーロッパ選手権を、そして世界を勝ち取るのか、いまやこうした質問は現実味がない。 現状にふさわしい質問は、「彼女らのどちらが負けないか」だ。
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ライバルの数は増加し、五輪チャンピオンであろうとも、たたかう相手はロシアの選手たちだけでなく、日本の若い才能の紀平梨花や坂本花織とも競い合わなければならない。来年にはもう、トゥトベリーゼコーチの教え子たちもシニアデビューを飾ることとなる。

先日開催されたロシア選手権では、エフゲ二ア・メドベージェワはショートプログラムで転倒するなど、17位に終った。アリーナ・ザキトワは、ショートプログラムでトップにつけたが、それでも2度の転倒や着地のミスが響き、なにより全体的に動きが非常に固かったことから、スケートが崩れてしまった。スプートニクは、前途有望だった2人の有名フィギュアスケート選手の失敗の原因を解明しようと試みた。

ロシア・フィギュアスケート選手権の結果

異分子の中の自分、身内の中の異分子

2位に終った平昌五輪後、メドベージェワはコーチを変更し、ロシアを去ることを決めた。彼女は、トレーニングへのアプローチを根本的に変え、新しいテクニックを習得し、より強く、よりプロフェッショナルになることを求めた。しかし、今のメドベージェワは、以前の彼女のレベルにさえ到達できていない。ロシア選手権でのショートプログラムはおそらくメドベージェワにとっての最低ラインで、ここから始めて、這い上がっていかねばならない。しかし、フリープログラムは、メドベージェワにたたかう用意ができていることを示した。 今、彼女は「二重人格」から脱する必要がある。なぜなら、カナダに移ったことにより、彼女はもはや「私たちの選手」でないだけでなく、「彼らの選手」でもなくなったからだ。

プレッシャーに耐えられない

アリーナ・ザキトワは、活動拠点もコーチも変更していない。 しかし、平昌五輪後、彼女を取り巻く環境もまた変わった。チャンピオンはまだ16歳。 彼女は身長が伸び、身体が変化している。このことはスケーティングに影響を与え、準備のプロセスを困難にしていることは間違いない。

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オリンピックシーズンでもっとも強かったザキトワは、国内や海外のリンクをはじめ、今やあらゆる方面から注目をされ、攻撃を跳ね返すことを求められる。ファンの衝突やメディアの誇大な取り扱いは、状況を単に悪化させている。

ザキトワは明らかに疲れていた。 GPファイナルが終わって2週間が過ぎた。カナダのバンクーバーで開催されたGPファイナルに参加したすべてのシニアフィギュアスケート選手(アイスダンスとペア)は、ロシア選手権で身体の不調について不満を訴えた。

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アリーナ・ザギトワ

しかし、ありきたりの競り合いではなく、最も厳しい闘争の中で、トップであることを証明する必要がある。確かに、プロのスポーツ選手にとって、これはすべて言い訳にはならない。現代のフィギュアスケートをめぐる状況は、身体の多大な疲れや心理的な問題、そして一般の人々やメディアの注目などが前提となる。

1カ月後には新たな大会が幕を開ける。ベラルーシの首都ミンスクで2019年1月21日から27日までの日程で欧州選手権が開催される。この大会には、スタニスラヴァ・コンスタンチノワ、アリーナ・ザキトワ、そしてソフィア・サモドゥロワが参加する。エリザベータ・トゥクタミシェワは第1補欠、エブゲニア・メドベージェワは第2補欠となった

ここからはスプートニクのメドベージェワ独占インタビューをご覧いただけます。

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