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トランプ米大統領は1日、ロシア側のINF全廃条約違反に対して、米国が防衛におけるロシア側の優位を無くすため軍事的対抗措置のオプション策定を始めるとする声明を発表した。
ポンペオ氏は、ロシアにはINF全廃条約を救うため半年間の猶予があると述べた。ポンペオ氏は「ロシアがINF全廃条約違反のミサイル、発射装置、関係装置を破棄し、6ヶ月以内に条約の完全で検証可能な履行に復帰しなければ、条約は終了する」と警告した。
北大西洋条約機構(NATO)は1日、加盟国が米国の決定を完全に支持するという声明を発表した。
ロシアのリャブコフ外務次官はこれに先立ち1日、米国の離脱は「まだ現存する国際的な武器・大量破壊兵器不拡散管理システムに大打撃」を与えるとする認識を示した。その上でロシア側は条約を保持するよう米国の説得を続けると続けた。
中距離・短距離ミサイル廃棄条約は、1987年に米国とソ連が調印し、翌1988年発効した。双方は、自国の射程1000から5500キロの中距離ミサイルと、射程500から1000キロの短距離ミサイルを完全に廃棄する義務を負っている。
1991年までに合意は遂行され、2001年まで双方の間で総簿査察が続けられた。なお欧州諸国を含めた他の国々は、相変わらず、中短距離ミサイル保有が可能とされている。 また米国は、一貫して、条約の維持を支持しており、米政府は、そうした立場は、米国及び世界全体の安全に答えるものだと確信している。一方ロシア政府は「自分達は条約を遂行している」とし、逆に「米国は、条約を隠れ蓑に、実際は、禁止された兵器を展開している」と反論している。
これまでも米国政府の複数の高官は、中距離・短距離ミサイル廃棄に関する条約に違反しているとの理由で、ロシアに対する経済的軍事的措置導入の可能性について、繰り返し述べてきた。
しかし、いかなる決定も下されておらず、公式的な証明も提案されていなかった。