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BBC、CNNなど海外のメディアが報じ、飯村さんらがフェイスブックに書き込んだことで国内外から慰めや憤慨のコメントが寄せられている。
このニュースがロシアでも注目されたのは、飯村さんらのあらわした自制心のきいたコメントだった。わが子のように育ててきた飯村さんが、「悲しくてやるせない」気持ちをつづりながらも、ただひたすら目撃情報を求めている。奥さんの冬美さんは「帰ってくるかもしれない」と希望を捨てず、盆栽園の仕事をこつこつと続けている。「返してくれるかもしれない」ではなく、「帰ってくるかもしれない」と語ることは、外国の人にとってみると非常に日本的であり、だからこそ深く琴線に触れる。
盆栽はロシアでの知名度は決して高くない。それでももともと自然とのふれあいが好きで、長い冬に視覚的に緑に飢えるロシア人には盆栽は室内観葉植物として位置づけてられているようだ。もともと非常に親日度の高いロシア人のこと、すでに盆栽愛好家は育っている。インターネットでは創業10年という盆栽のネット販売もあり、日本の職人の手によるという樹齢40年の杜松の鉢もおよそ40万円ほどで売られている。このニュース、ロシア人の熱烈盆栽愛好家が聞いたら、盗まれた飯村さんのお気持ちを思って心から涙するに違いない。