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新たな宇宙望遠鏡、宇宙の過去を覗く

米航空宇宙局(NASA)が「天体物理学探査プログラム」実現の一環として、新たな宇宙ミッションを準備している。この新ミッションは、「SPHEREx」と呼ばれる宇宙望遠鏡のプロジェクト。同望遠鏡は2023年、初期の恒星や銀河が出現した時代を探査することを目的に打ち上げられる予定になっている。
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研究者らによる評価では、深宇宙を見渡す同望遠鏡の視界には天の川銀河にある恒星がおよそ1億個入ることになり、これらの恒星の周辺を対象に水と有機分子が蓄積しているかどうか探査することが可能だという。

火星の湖、同惑星の火山活動を示す
しかし、「SPHEREx」の主要な目的は、遠方の銀河を探査することだ。2年間の予定となっている研究活動の間、地球から100億光年超離れた距離にあるそのような天体を3億個超観測できるほか、これらの天体について高水準の正確性を以て地図を作成することも可能になる。研究者らは、同望遠鏡を用いて作成されるユニークな銀河地図について、初期の恒星や銀河が当時誕生していた宇宙の歴史の最初期以降に残っている痕跡を捉えることができると考えている。ビッグバン後の1ナノ秒(10億分の1秒)よりも短い時間で、どのようにして宇宙が一瞬のうちに巨大な大きさにまで膨張したのか、という最大の疑問に天文学者らが答えを出すうえで、新たなデータが助けになるかもしれない。

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