グーグル、女性監視可能アプリの排除を拒否 サウジ開発、地元で人気

米グーグルは、サウジアラビア政府が開発したアプリ「アブシャー」について、自社ストア「グーグルプレイ」からの排除を拒否した。同アプリは、男性が女性親族の現在位置を追跡したり、女性親族による出国を防止したりすることを可能にするもの。ニュースサイト「インサイダー」が伝えている。
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グーグルはアブシャーを検証したうえで、同アプリがいかなる規則にも違反していないことから、グーグルプレイで提供を続けることが可能との結論に至った。自社の決定について、グーグルではコメントしようとしていない。今回の結論については、これを伝える文書が米下院のジャッキー・スピアー議員(民主党)の事務所にも送付された。スピアー議員は先週、他の米議員らとともにアブシャーの排除を要求していた。

個人のプライベートな時間の権利は憲法で保証されるべき
アブシャーはアップルのアプリストアでも提供されている。同社のティム・クック最高経営責任者(CEO)は米公共ラジオ(NPR)とのインタビューで、状況を今後究明すると明言したものの、同社からはその後、現在までいかなるコメントも出されていない。

アブシャーに対しては2月、広範囲の世論とメディアが注目。同アプリによるサービスには、単純で無害な機能(例えば、違法駐車の罰金支払いが可能)も、親族の女性による旅行に対する許可を男性が取り消したり、女性が自分のパスポートを利用する際のショートメッセージサービス(SMS)による通知を設定したりできる疑わしい機能も含まれている。

人権擁護団体は、アプリが「家父長的後見制度」とサウジアラビアの女性差別を促進していると批判している。

グーグルプレイの情報によると、アブシャーは様々なデバイスで100万回を超える回数にわたってインストールされているという。

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