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プラット氏は、何億年も前、世界の海洋の水底にあったカナダのマッケンジー山脈の堆積岩を調査していた際に、幅が0.5ミリから1.5センチのさまざまなサイズのトンネルが絡み合ったシステムを発見した。
これらのトンネルは、2億7千万年前に多毛類によって掘られたものとみられている。プラット氏はさらに入念な調査を行った結果、他にもさらに大きなトンネルをいくつか発見した。プラット氏は、これらの場所では大きな肉食生物たちが、地下に潜むワームを嗅ぎ付け、捕食していたと考えている。
ワームたちが築いた「スーパーハイウェイ」の発見により、プラット氏は、先史時代にはすでに、世界の海底は原始的なワームによって支配されていたことを証明した。また酸素がなかったことが幸いして地下トンネルだけでなくワームの死骸さえも非常によい保存状態で発見されている。今までの学界では2億7千万年前の海底は、普通の生物が生存するには酸素が足りないデッドゾーンであったという推測が主流だったが、今回のプラット氏の発見はこうした考えを覆すものとなった。