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問題となったセクハラ行為は女性の主張では2012年、イランの大使館公邸で駒野氏の離任の直前に行われている。駒野氏は2012年11月に退職していることから、外務省は翌2013年明けに駒野氏に口頭で注意を行っていた。今回、女性は裁判に踏み切った動機について、外務省が駒野氏が退職し、私人になっていることから、駒野氏の行為の公表、処分に応じなかったことを理由に挙げている。
外務省の被害把握では駒野氏は女性を抱擁し、頬にキスをしていたことになっている。ところが女性の告訴状の内容は外務省内部資料よりはるかに陰惨。女性は公邸で抱擁し、頬にキスされた際、口にもキスをされ、セーター、スカートにまで手を入れられたと主張している。女性はこのために「急性ストレス反応」を起こし、一時休職中。毎日新聞が女性の訴えの内容について駒野氏自身に確認したところ、駒野氏は抱擁と頬にキスまでは認めたものの、それ以上は一切否定した。
最近、日本人外交官のセクハラ不祥事の暴露が続いている。2018年6月もロシア課の毛利忠敦課長が省内の女性にセクハラをはたらいた疑いがあることを理由に、国家公務員の信用を損なう行為に対する罰則として、停職9か月の懲戒処分を受けたばかり。
日本外務省は毛利氏に懲戒処分の9か月が切れると同時に、先月3月4日、駐ベラルーシ公使の任命の人事を発表している。