スプートニク日本
モスクワを拠点に監督・俳優として活躍する木下順介さんは「モスクワ国際映画祭は、もちろん商業的側面はあるものの、『しぶい映画』というか、内容の深い作品が出品できる余地のある映画祭」だと話している。
映画祭で上映される日本映画7作品のうち、唯一「主要コンペティション部門」にノミネートされたのは、日本で昨年末に公開された、劇団EXILEが総出演する「jam」だ。
日露戦争時代のロシア人少尉と日本人女性との愛のストーリーを描いた日露合作映画「ソローキンの見た桜」は、愛媛県松山市にあったロシア兵捕虜収容所が舞台で、モスクワ国際映画祭にぴったりの内容だ。
日本で公開済の作品としては、千原ジュニアが不器用な父親を熱演し、家族のあり方について考えさせる「ごっこ」、認知症の父との日々を綴った「長いお別れ」、定年を迎えたシングルファーザーが子離れしようとする「体操しようよ」がある。
2019年に日本で公開予定の作品としては、カプセルホテルを舞台に、生・死・性を描いた「Shell and Joint」と、長野から上京した20歳の主人公が銭湯に居候し、自分の居場所を見つけていく「わたしは光をにぎっている」がある。
「わたしは光をにぎっている」の中川龍太郎監督は2年前の第39回モスクワ国際映画祭に参加。前作「四月の永い夢」が国際批評家連盟賞とロシア映画批評家審査員賞スペシャルメンションのダブル受賞を果たし、ロシアの観客から高い評価を得た。
関連記事