報道の自由が制限 イエメン取材で出国禁止のジャーナリスト 国を提訴へ

フリージャーナリストの常岡浩介氏は24日、日本政府から旅券返納命令を受けことに対し、報道の自由が制限されたとして、命令の取り消しを求めて東京地裁に提訴した。常岡氏は同日、外国特派員協会で会見も行い、「市民が世界の実情を知る機会が失われる」と外務省を批判した。
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今年2月、常岡氏は、 羽田空港での出国の際に日本政府から旅券返納命令を受けた。 同氏は、紛争地などで取材を行っており、内戦の続くイエメンでの 取材を予定していた。 海外で取材をしようとした報道関係者から日本政府が旅券を取り上 げるのは、2015年2月にトルコ・ シリア方面を取材しようとして旅券返納命令を受けた新潟の写真家 に続き、第2次安倍政権下で2人目となる。外務省側は、「 邦人保護」を理由に制限を行なったとみられる。

常岡氏の提訴に関わって、 国内の弁護士やジャーナリストら約30人が命令撤回を求めるアピ ールに賛同しており、また、国際NGO「国境なき医師団」は、 ジャーナリストの行動を制限するような決定を、「 受け入れがたい」とする声明を発表した。

イエメン内戦では、空爆や地上戦で市民生活に著しい被害が出てい る。しかし、報道関係者へのビザの発行が厳しく制限されているた め、 日本の記者が内戦下での市民の状況を直接取材した例はほとんどな い。

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