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この研究には、50カ国からの科学者145人が参加し、さらに他の研究者および専門家310人が協力した。過去50年間に生物多様性に起こった変化を評価。約1万5千の学術および政府を情報源とするデータを収集し、3年かけて分析した。
IPBESのウェブサイトによると、今や100万種の動物が絶滅の危機に瀕していることが明らかになった。地球の表面の3分の1以上と淡水資源の75%が農業と畜産業に割り当てられている。毎年世界中で600億トンの再生可能および再生不可能な資源が採掘されている。地球全体での地球表面の生産性は23%減少。沿岸の居住地の変化により、最大3億人の人々が洪水やハリケーンの危険にさらされています。
過去100年間で、陸上の土地固有種の数は20%減少した。両生類の40%、サンゴの33%そして海洋哺乳類の3分の1が完全な絶滅に直面している。すべての家畜化された哺乳類種の9%が2016年までに絶滅しており、さらに1000種は現在絶滅の危機にひんしている。毎年、3億から4億トンの重金属、有毒堆積物、その他の産業廃棄物が世界の水域に投棄されている。沿岸生態系に入る肥料は海に約400箇所の「死の領域」を形成し、その総面積は24万5000平方キロメートルに及ぶ。これはイギリスの面積を超えている。
調査を率いたロバート・ワトソン氏は、次のように述べている。
「私たちは、世界中で自らの経済、生きる手段、食料安全保障、健康および生活の質の基盤を破壊しています。しかし『変革的な変化』によって、自然は依然として保存され、回復し、持続可能に利用されることが可能です。これは他のほとんどのグローバルな目標を達成するための鍵でもあります。変革的な変化とは、パラダイム、目標、価値観を含めた、技術的、経済的、社会的要因を超えた基本的でシステム全体の再編成を意味します」
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