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ロシア政府付属財政金融大学のゲヴォルク・ミルザヤン准教授(政治学科)は、イランが核合意の履行を一部停止すると声明を出したことが予定変更のいちばんの理由だと指摘。
「イランのこの核の脅し戦術に対する欧州の反応は非常に否定的で辛辣だった。だが欧州はそのうえで、核合意のご破産で責任があるのは米国だと確信している。このため、ポンペオ氏は急遽、欧州のパートナーと話をし、米国の行動が正しいと説得して安心させる必要があった。イランは、欧州にイラン側に立たせ、より確固とした行動を取らせたい。
イランはロシアの件で(米政権の強い圧力にかかわらず)欧州が勇気を出して『ノルド・ストリーム2』実現における国益を守りきったことを、はっきりと目にしたからだ。どうやら、イランは自国に対してもこれにこぎつけるつもりのようだ」
ポンペオ氏のロシア訪問に関しては、モスクワでの「文化的な部分」を取りやめたに過ぎない。ソチで行われる訪問の重要な箇所は予定通りに行う予定だ。ミルザヤン准教授は、ポンペオ氏が訪露でトランプ米大統領からの親書をプーチン大統領に手渡し、ロシア側からの提案を聴くはずだと見ている。露米首脳の対話に向けた最も良い環境が整ったからだ。モラー特別検察官がいわゆる「ロシア疑惑」に関して報告書を提出し、バー司法長官やトランプ氏が疑惑は解消されたと述べているためだ。