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ドゥロフ氏はコラムの中で、「ワッツアップが自社アプリ内の重大な脆弱性を修復しなければならなくなるたびに、その代わりに新しい重大な脆弱性が現れているように見える」と述べている。ドゥロフ氏によれば、ワッツアップで発生しているセキュリティ上の問題は全て、監視活動にとって都合よく適したものであるほか、見た目や機能がバックドア(開発者によって意図的に埋め込まれたアルゴリズムの欠陥)に非常に似ているという。
また、テレグラムの開発が2012年に開始されたのは、ワッツアップがセキュリティ上のニーズに応えていなかったからだとし、「(テレグラム創設以降のほぼ)6年間、我々が第三者に情報を全く開示しなかった一方で、フェイスブックやワッツアップは、何らかの政府のために活動していると主張するあらゆる人物と、ほとんど何もかも共有してきている」とつけ加えている。
これに先立ち、ハッカーがワッツアップ利用者のスマートフォンに対し、音声呼出機能を利用して監視ソフトをインストールしていたことが明らかになっている。英フィナンシャル・タイムズ紙が伝えたところでは、この監視ソフトを開発・提供しているのは、イスラエルの企業「NSOグループ」。同社は、電子メールへの外部アクセスを可能にし、ユーザーの位置情報も収集できるソフトウェア「ペガサス」を開発したことで知られる。一方ワッツアップでは、ハッカー攻撃の情報について既に確認している。