カナダ首相、先住民指導者の名誉回復 1885年に有罪判決

カナダのトルドー首相は23日、1885年に反逆罪で有罪判決を受け、翌年に死去した先住民指導者について、名誉回復を行った。同国CBCテレビが伝えた。
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今回名誉が回復されたのは、平原クリー族の指導者だったパウンドメーカー。1885年の「ノースウェストの反乱」に参加した後、同年に国家反逆罪で有罪判決を受けた。1886年には肺の病気を理由に釈放されたものの、同年に死去した。

トルドー首相は、カナダの先住民を前に演説し「我々は2019年、彼(パウンドメーカー)の言葉が真実だったと認める。彼は自らについて、指導者、政治家、そして調停者として、人々の命が無駄に失われることがないよう保証するため、自分ができることは何もかも行ったと語っていた。パウンドメーカーの名誉回復という今日の一里塚に到達するために、我々には134年の歳月がかかった」と述べた。

「ノースウェストの反乱」は、フランス人と先住民との混血からなるメティスの人々が、ルイ・リエルによる指導の下、カナダ政府に対して起こした反乱。いくつかの戦いで勝利したものの、パウンドメーカーを含む各先住民族の指導者らはその後、政府に対し降伏した。歴史研究者らによると、パウンドメーカーは政府との戦いにおいて調停者の役割を果たそうとし、流血を少しでも防ごうと努力していたという。

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