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逮捕されたイヴァン・ゴルノフ氏は「メドゥーザ」の記者。メドゥーザはラトビアにヘッドオフィスを置くロシア語、英語のインターネット・ニュースサイトで、大きな反響を呼ぶ記事を掲載することでよく知られている。
ゴルノフ記者が逮捕の事実は7日金曜明らかになった。警察は、ゴルノフ氏の身体検査で合成薬物メフェドロンの入った5つの包みが発見されたほか、家宅捜査でコカインをはじめとする麻薬の入ったパッケージが押収されたと発表していた。
これに対しゴルノフ記者自身は容疑を否認し、麻薬は故意に仕組まれたものと訴えていた。
ゴルノフ氏についてはジャーナリストら以外にも多くの社会活動家、芸術界の活動家、一般市民からも迅速に支持が表明された。支持者らはSNS上でゴルノフ氏への連帯を示し、事件はねつ造でジャーナリストとしての活動を追跡するものと非難を表した。
ゴルノフ氏の逮捕については今回初めて、ロシア国内の大手ビジネス紙のヴェードモスチ、コメルサント、RBKデイリーの3紙が同じ社説を掲載し、連帯を表した。
デモ行進の前日、11日夜に、ロシア内務省のウラジーミル・コロコリツェフ大臣は緊急声明を表し、ゴルノフ氏への訴追を取り下げることを明らかにした。この結果、ゴルノフ氏は釈放。マスコミは治安維持機関の高官数人が解任されたと報じた。
12日に予定されていたゴルノフ氏への支持を訴えるデモ行進は、前日遅くに表された内務省の訴追取り下げの発表にもかかわらず中止されず、デモの組織者側は参加の有無は「各人が自分の意思で決める」よう呼び掛けた。
このデモ行進は内務省の発表によれば、推定1200人が参加して行われたが、当局への届け出、許可が完了しておらず、およそ200人が警察に逮捕された。