北朝鮮指導者のリムジンを走って警護 この発想は金正恩氏の見たハリウッド映画にあった

朝鮮民主主義人民共和国の金正恩労働党委員長のリムジンの周りをボディーガードが走りながら警護する様子は世界の驚きを呼んだ。この走るボディーガードは、正恩少年が幼少時、米国のクリント・イーストウッド監督の映画で場面を見たことに発想を得たものという見解が、ワシントンポスト紙のアンナ・ファイフィルド記者の金正恩氏についての著書『ザ・グレイト・サクセッサー(偉大なる成功者)』の中で表わされた。
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1993年制作の『ザ・シークレット・サービス』は、主役はケネディー米大統領のシークレットサービスのエージェントでイーストウッド監督自身が演じている。

「彼(金正恩氏)はまだ幼少の頃、1963年のケネディ大統領暗殺の日に大統領を守るシークレットサービスのエージェントをイーストウッド氏が演じた映画『ザ・シークレット・サービス』を見た。イーストウッド演じる主役も他のエージェントも大統領の車の後ろを走っていた。」

インサイダー誌はこの部分に関する記述をファイフィルド記者の著書から引用して報じている。

ファイフィルド記者はこの走るボディーガードの選別は極めて厳しい基準で行われたと推測している。肉体、精神の健全さ以外にも外見も正恩氏の身長とほぼ同じ高さのエージェントだけが選ばれている。

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この他、北朝鮮のシークレットサービスはボディーガードを採用する際にその家庭環境を慎重に調査している。エージェントに選ばれるのは指導者に忠誠を尽くす家庭で育った男子のみで、抜擢後はテコンドー、水泳、戦闘の教練が彼らを待っている。

走るエージェントは様々な武器も使いこなすことができなければならない。彼らは金正恩氏のいる前で武器の携帯を許される、ほぼ唯一の北朝鮮市民となっている。そしてもちろんだが、金氏のリムジンを走りながら警護するという重要な任務をこなすため、ランニングの練習を多く科される。

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