落札されたのは、紀元前1333年〜1323年に作られた「ツタンカーメン王の顔の特徴を持った」古代エジプトの神、アモンの頭像だ。
古代エジプトにはこのように統治者を描く風習があった。
頭像は珪岩造りで高さは28.5センチに達する。落札者の情報は明かされていない。
6月上旬、エジプト外務省と考古省がクリスティーズに、像の返還を要求した。
エジプトは、頭像が1970年代、古代エジプト王たちの墓が集中する王家の谷から違法に持ち去られ、盗まれたと主張している。
3000年前のツタンカーメン像、6億円で落札 エジプトは盗まれたものと抗議
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頭像の出自は明らかになっていない。わかっていることは、1960年代にドイツの貴族でコレクターのヴィルヘルム・フォン・トゥルン・ウント・タクシス王子が所有していたという記録だけだ。後に複数回売却が繰り返され、1985年にはレサンドロ・コレクションとして知られる個人コレクションに納まった。それ以来、ツタンカーメン像はどこにも出品されていなかった。
現在エジプト考古学博物館に展示されている、時代を超越したファラオの棺とその有名な金のデスマスクは、1922年に王家の谷で発見された。