「イランの義務の縮小は、核合意の破壊ではなく、その保存と並行して行われている。この傾向は核合意へのイランの参加終了につながる可能性がある」
イランは7日、核合意で定められた濃縮度3,67%の上限を超えたウラン濃縮を開始した。アラグチ外務次官は、核合意からの「米国の一方的な離脱の悪影響を相殺する」ために欧州側の核合意参加国に与えられた60日の猶予期間が終了したことを受けた措置だと強調した。
アラグチ外務次官は、イランが第3段階として、核合意で定めたどのような義務を縮小するかをさらに60日以内に発表すると明らかにした。
イランは、米国の核合意離脱から1年を迎えた5月8日、包括的共同行動計画(JCPOA)と呼ばれるイラン核合意の余剰分の濃縮ウランと重水などに関係する一部の義務の履行を停止したと発表した。
イランは、核合意の制限に縛られることはないとの考えを発表した。
またイランは、今回の措置は米国の核合意違反および米国による対イラン制裁の発動、またJCPOAの残りのメンバー(ドイツ、フランス、英国、中国、ロシア)が問題を適切に解決できないことに関連していると指摘した。
イランは、これらの5カ国はイランの利益を守るという約束を60日以内に履行する必要があるとし、米国の行動から生じた問題を解決することができれば、停止した義務の履行を再開すると約束した。