選挙戦最後の日曜、消費税で論戦野党「暮らし破壊」批判

参院選(21日投開票)の選挙戦で最後の日曜となった14日、与野党党首が消費税率10%への引き上げの是非などを巡り都市部を中心に論戦を展開した。残り1週間、堅調な戦いを進めたい安倍晋三首相(自民党総裁)は、社会保障財源のため必要だとして増税に理解を求めた。野党は「暮らしが壊される」(枝野幸男立憲民主党代表)と批判。安倍政権の政治姿勢についても厳しく追及した。
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首相は、自民による改選2議席独占を目指す広島県に入った。広島市で街頭演説し、消費税収を財源に低年金者への給付を拡充すると説明。経済面の実績として「6年連続で高い水準の賃上げが続いた」と強調した。

枝野氏は神戸市の街頭演説で「皆さんの暮らしは良くなっているのか。経済、消費をこれ以上冷え込ませたらとんでもないことになる」と増税方針を非難した。所得を増やし、家計を底上げすると主張した。

国民民主党の玉木雄一郎代表は福岡市で、安倍政権が予算委員会の開催要求に応じず、老後資金2千万円問題の報告書受け取りを拒んだことなどを列挙。「都合の悪いことをなきものにしている。ルールを守る政治を取り戻す」と訴えた。

公明党の山口那津男代表は東京都江東区で、増税に伴い幼児教育・保育の無償化を実現すると表明。軽減税率も取り上げ「食料品や飲み物に適用される。いわば生活減税だ」とアピールした。

共産党の志位和夫委員長は大阪市で、8%への引き上げ時の痛みが残っているとして「10%は必ず止めよう」と呼び掛けた。日本維新の会の松井一郎代表は川崎市で「政治家優遇を見直せば増税は必要ない」と述べ、身を切る改革を提唱した。

社民党の又市征治党首は、富山県氷見市で公示後初めて演説。「消費税率を上げれば、生活は間違いなく悪化する」と警鐘を鳴らした。又市氏は5月にがんの手術を受けており、体調が万全ではないとしていた。

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