研究チームは4つの環礁の11の島から土壌サンプルを採取し、分析した。ガンマ線量はサンプルによって大きくことなり、予想以上に高いガンマ線量を発し、安全な暴露レベルを超えたサンプルもあった。一例を挙げると、年間線量限度が100ミリレムであるところ、ビキニ環礁では放射線量が648ミリレムだった。この線量はチェルノブイリ原子力発電所や福島原子力発電所周辺の線量を上回る。
1946年から58年にかけて、米国政府はマーシャル諸島の一部であるビキニ環礁とエニウェトク環礁で核実験を複数回行った。最も大規模な実験は1954年、ビキニ環礁で15メガトンの熱核爆弾をテストした「ブラボー実験」だった。これらの実験は、この汚染地域の極めて高い放射線量の原因になった。
ノルウェーで先に、1989年に旧ソ連潜水艦「コムソモレツ」が沈没した海域から10万倍高い放射線量を検出した。放射性雲が沈没した潜水艦の上を漂う様子も撮影された。
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