「シベリアのプロヴァンス」 自撮り愛好家が大切な花畑に大ダメージ

風に青い海原のように波うつファセリアの花畑。異名「シベリアのプロヴァンス」はその花が咲き誇る様子が南仏のラベンダー畑に似ているからなのだが、この美しい光景が多くの自撮り愛好家を惹きつける段になって、地元シベリア政府はとうとう警鐘を鳴らし始めた。
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農業研究所で働くダリヤ・サヴェリエヴァ氏は、「これは本当に由々しき事態です。ファセリアが開花した当初は花を見に来る人はわずかでしたが、今や写真を撮りたい人たちが押し寄せてくるようになってしまって」と憂慮を隠していない。

サヴェリエヴァ氏の話では、自撮り愛好家がファセリアの花畑を踏み荒らしたおかげで、小径まで形成されてしまい、草地全体が踏み慣らされてしまったところもあるほか、花を摘んでブーケを手に写真を撮る人まで出てきた。

ファセリアはハチミツの採集に欠かせない、重要な蜜源植物。養蜂家も農家もファセリアに生活がかかっている。

その生活の源がセルフィ―の愛好家に無残に破壊されつつある。

「今年の異常気象でさえ、フォトセッションほどの害はもたらさなかった。」農家はため息をついている。

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