極東で初 巨大な珍魚リュウグウノツカイ発見 目撃者の証言【写真】

プリモルスキー地方(沿海地方)の住民が珍魚を発見した。巨大なリュウグウノツカイ(欧州では“ニシンの王”)である。現地メディアが伝えた。研究者らの話では、ロシアで発見されたのは初めてとのことだ。珍魚に出会った地元住民のウラジーミル・タラソフさんはスプートニク通信に感想を語った。
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リュウグウノツカイ、あるいはベルトフィッシュは、太平洋、大西洋、インド洋の温暖な海域でみられる深海魚で、水深1000メートルまでの深海中層に生息している。

極東で初 巨大な珍魚リュウグウノツカイ発見 目撃者の証言【写真】

ニシンの王やリュウグウノツカイといった名前は、ニシンの群れの中で、背びれの延長で王冠を抱いているような姿から、ノルウェーの漁師がつけたものだ。

極東で初 巨大な珍魚リュウグウノツカイ発見 目撃者の証言【写真】

地震と津波の前兆

スプートニク通信が話を聞いた研究者らによると、生息地が深海であることから一般人がリュウグウノツカイに出会うのは大変難しいという。同様に、漁業、特に北朝鮮の漁業が大きな役割を果たしている。

リュウグウノツカイは沿海地方パルラダ湾(英語名:パラス湾)で8月5日に発見された(パルラダ湾は、ロシア初の対日本外交団であるプチャーチン提督と旗艦パルラダ号の停泊地となったことにちなみ命名された)。

ロシアでリュウグウノツカイに遭遇したというニュースはこれまでなかった。2019年2月、日本の富山県沿岸で複数のリュウグウノツカイが発見されたと報じられた。伝説では、リュウグウノツカイが地震と津波の前兆と言われている。


発見者のタラソフさんはスプートニク通信に対し、その日、休息を楽しんでいた人々は誰も、沿岸に打ち上げられた「恐ろしい」魚に近づかなかったという。毒をもっているのか、害はないのか、見当がつかなかったからだろう。

極東で初 巨大な珍魚リュウグウノツカイ発見 目撃者の証言【写真】

複数の目撃談によると、小さな女の子が「なにかゾッとするもの」を見たと叫んだそうだ。タラソフさんはリュウグウノツカイの尾を掴み、人々から遠ざけたという。

タラソフさんは、「眼はトカゲのような動きをしていました。私たちが掴んでいる間ずっと、魚はこちらを凝視していました。まるで見張られているような気がしました。可笑しい話ですが、そんな体験は初めてだったし、おそらくこの魚には理性があるのかもしれません」と語った。

極東で初 巨大な珍魚リュウグウノツカイ発見 目撃者の証言【写真】

「そのうち人々が集まってきました。ヒゲは赤く、70cmほどありました。触った感じは、とにかく比較対象がないですね。ああいうヒゲは初めて見ました。ヒゲの先端が面白い形をしていて、まるで変った花のようでした。魚の本体は2メートル70センチくらい、5、6キロはありました。鱗は普通の魚と同じで、でも水中では鏡のように光るのです。口はニシン属と同じで、歯はありません。頭がない魚のような印象です。尾ひれは尻尾のようですが、尻尾そのものはありません」。

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その後はタラソフさんの電話がひっきりなしに鳴り続けたという。皆が詳しい話を聴きたがっていた。リュウグウノツカイとの写真撮影は15分ほど続いた。

その間、リュウグウノツカイが不快にならないよう、定期的に水の中に放している。人々の中には、この魚を焼いて食べようという声もあったが、最終的に海に放すことになった。

「深海に放しましたよ。稚魚だったので。成魚は体長10-11メートル、体重250キロになるそうです。もしかしたら親も近くにいるかもしれません」とタラソフさんは締めくくった。

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