ゴールドスタイン氏は、米国がロシア国境付近で行っているウクライナ・NATO演習は、ロシアとの緊張を悪化させる一方であるため、例えば黒海でロシアと米国が衝突する脅威は十分に現実的だと指摘している。
ゴールドスタイン氏によると、第二次世界大戦以降、アゾフ海と黒海には数千発の機雷が残っている。同氏は「不発機雷によってNATOの船舶が偶発的に沈没した結果、米国とロシアの間で戦争が始まることを想像するのは困難でない」と述べている。
また同氏は、黒海とアゾフ海での仮想衝突でNATO軍(トルコを除く)は真の軍事的価値を持たないと指摘している。最初の数時間でNATO軍は殲滅されるという。
ゴールドスタイン氏は「したがって、モントルー条約で米国の空母がトルコの海峡の通過を許可されていないのは、我々にとってラッキーだった可能性がある。架空の状況では、トルコの海峡を通過することが許可されたらすぐに殲滅される可能性が十分にある。これはディーゼル潜水艦、沿岸防衛用移動式ミサイルシステム、小型だが大きな火力を備えたロシアのミサイル艇の足並みのそろった共同行動の結果として起こる。新たなシステム『キンジャール』のような極超音速対艦ミサイルを装備した地上の基地に配備されている航空機については言うまでもない」と指摘している。
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