アマゾンAIが顔の表情から恐怖を読み取る

恐怖はAI(人工知能)のAmazon Rekognition(画像・顔認識システム)が認識できる8番目の感情。ニュースサイトEngadgetが伝えた。顔認識システムにはアメリカ国家機関も大きく注目している一方で、一般ユーザーはAmazonと国家機関の協力に警戒感を抱いている。
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Amazon Rekognitionはあなたのことをすべて知っている

Amazon社のRekognitionサービスは、画像および動画分析に関することすべてを実行できるニューラルネットワーク。同社公式HPによると、本サービスは対象物、人物、テキスト、動きを認識し、不適切なコンテンツを発見、また画像やビデオ素材の顔を高精度でスキャンし認識する。

AIの気が狂うことはあり得るか?
「高精度」は単なる語呂合わせではない。Rekognitionはわずか数秒で被験者の目の状態、髪の色、表情、肌の特徴などを分析し、何百万もの他の画像と区別する。

しかしそれだけではない。Rekognitionは顔の表情から幸福、哀しみ、怒り、驚き、嫌悪、平静、困惑を認識することも可能なのだ。そしてつい最近、もうひとつの感情が加わった。恐怖である。

Amazon社の顔認識新技術にはアメリカ合衆国税関・国境警備局から9億5千万ドル(日本円で約1,009億円)が投入される予定。当局はRekognitionを利用した新たな国境警備システムを開発中。

安全保障あるいは集団管理?

現在、Rekognitionは空港や税関、入国管理に積極的に購入されており、都市部の監視カメラに配置されている。

例えば、オレゴン州ワシントン郡保安事務所は、警察官がリアルタイムで犯人を追跡できるよう、30万人の犯罪者の写真からデータベースを構築している。

同郡法執行機関は、Rekognitionは公共安全の目的のみに限って使用され、集団管理を目的としていないと述べている。メディアはAmazon社の個人情報取扱いを不正だと非難している。

ACLU (アメリカ自由人権協会) をはじめとする世論はすでに数年前から、Amazon社が法執行機関や特殊機関と協力し、当局に個人情報を提供していることを非難している。このような監視システムの使用は、市民の自由を侵害することになる。

Amazon社幹部は、国家機関や法執行機関と積極的に協力していることを隠していない。批判に対して、新技術は、悪用の可能性を理由に禁止あるいは非難されることがあってはならない、と発言している。

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