間違いなく金銭問題
現在、ディズニーは「スパイダーマン」の収入はマーチャンダイズのみ得ており、興行収入はほぼすべてソニー・ピクチャーズに入る。
フランチャイズ初の世界興行収入10億ドル(約1080億円)を突破した「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」の成功の後、ディズニーはソニー・ピクチャーズと、クロスオーバー作品も含め、新作映画の製作費と収入を50/50で折半することを希望。ソニー側はこれを受け入れなかった。
ソニー・ピクチャーズは代案として、契約はそのままで、ソニーが単独映画をファイナンスし、ディズニーがマーチャンダイズ収入の一部を得ることを提案。ディズニーがこれを跳ね除けた。
映画産業2大メジャー決裂 今後映画はどうなるのか
何も変わらなければ、ソニーは単独でトム・ホランドを主演にジョン・ワッツ(スパイダーマン2作を監督)作品をあと2本製作する。しかし、マーベルスタジオのケヴィン・ファイギ映画プロデューサーの参加はなしで、ということになる。ファイギ氏はMCUを立ち上げ、マーベルスタジオ製作社長。
なぜ問題なのか?
スパイダーマンの新作の成功は、ファイギ氏によるところが大きいと言ってもいいだろう。現在ファイギ氏は映画産業の大物の一人で、製作作品はほぼヒットを約束されている。
ファイギ氏は今年だけでも3作品をプロデュースしており、その興行収入は10億ドルを超えている(「キャプテン・マーベル」、「アベンジャーズ/エンドゲーム」、「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」)。映画史上、最も成果を上げた驚異のプロデューサーの一人と言える。
望みはあるか
Deadline紙によると、ソニー側は、MCUとの決別を乗り越えられると考えている。今後、ソニーはヴェノムや他のキャラクターとスパイダーマンをコラボさせることも可能だ。