謎の潜水艦の発見
2016年6月、クリル諸島マトゥア島(日本名:松輪島)付近の水深104メートル地点でロシアのダイバーらが船籍不明の潜水艦を発見した。アーカイブを調査したところ、これは1944年6月にレーダーから姿を消したアメリカ潜水艦へリング号ということが判明した。潜水艦沈没時、船内には83名がいた。
アメリカ軍は潜水艦を見つけようとしたが、何度か試みを行った後、1944年7月13日にヘリング号は行方不明船として登録された。
日本の軍事関係者の情報によると、ヘリング号の沈没は1944年6月1日だという。
ヘリング号の調査
2017年11月、ヘリング号の最初の情報が明らかになった。ロシアのダイバーらが水深100メートルの潜水艦地点まで潜り、詳細に船体を調査した。
ヘリング号は日本沿岸部隊に攻撃する時間がなかったようで、甲板上の兵器は戦闘態勢にさえ入っていなかった。潜水艦は海底でほぼ真っ直ぐ位置しており、艦首は変形しているが、これは底にぶつけたためとされている。
調査グループによると、潜水艦は良い状態にあり、ほとんど崩壊していないという。舵とスクリューも形状を保っている。
潜水艦が位置する正確な座標はアメリカ側に伝えられたが、現在まで引上げはされていない。沈没場所は地図上では集団埋葬地として記されている。
マトゥア島での発見
潜水艦は、マトゥア島付近の唯一の発見ではない。2017年7月、ロシアの調査グループはこの島で日本軍駐屯地の住居跡を発見した。それよりも前、島では日本の航空機も見つかっている。