スノーデン氏、モスクワの生活について語る

元アメリカ情報局員、エドワード・スノーデン氏は外出する際はいつも軽く外見を変え、公共の場を訪れるのを恐れている。スノーデン氏はそのような内容を回顧録「パーマネント・レコード(永久記録)」に綴った。回顧録の発売は9月17日。
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「どこに出かけようと、少し外見を変えるようにしている。髭をそったり、違うメガネをかけたり」とスノーデン氏は語る。タクシー運転手に決して正確な住所を伝えず、バス停か隣の建物で降りるようにしていることも明かした。

「寒いのはずっと嫌いだった。帽子とマフラーが一番便利で、疑われない匿名性を与えてくれるものだと理解するまでね」とスノーデン氏は書いている。

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妻のリンゼイ・ミルスさんがモスクワに来るまで、スノーデン氏は外出する必要性を感じていなかったという。しかしリンゼイさんは、ちゃんとモスクワを見なければならないと言い張り、二人でボリショイ劇場に出かけたり、美術館を訪れている。スノーデン氏は、「劇場は人が多くて、ホールは狭い。リンゼイは私の不快感を感じ取った。灯りが消え、幕が上がると、リンゼイは私に寄りかかり、私の肘をコツンと突き、“誰もあなたのために劇場に来るわけじゃない。こういうことをするために来るのよ”と囁いた」と語る。

トレチャコフ美術館を訪れた時、スノーデン氏に気づいた10代の少女に、リンゼイさんを交えたセルフィを依頼された。その後、スノーデン氏は長い間、恐怖に怯えながらSNSにその写真が掲載されるのを待った。自分の写真があっという間にメディアに広がるだろうな、と。「しかし私の知る限り、写真はどこにも現れなかったし、人との出会いとして個人の記憶に残っただけだ」と彼は言う。


スノーデン氏はすでに6年ロシアで生活しており、隠れ家と居住許可が与えられている。アメリカでは、2013年6月にPRISM(政府のインターネットユーザー監視プログラム)に関する機密文書を記者に渡したとして、スノーデン氏はスパイ行為で起訴されている。それ以来、米国家安全保障局はスノーデン氏を裏切り者と見なし、一方、多くの人権活動家はスノーデン氏が、市民が知らない間に大量監視されていることを白日のもとに晒したと考えている。


以前スノーデン氏は、ロシアで安全とは言えないが、それは問題ではないと語っている。

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