「英国の今年の木」には中世と数多くの戦争を生き延びた木が選ばれた【写真】

英北西部リヴァプール市郊外アラートンに生育する「アラートンのオーク(ヨーロッパナラ)」が英国の「ツリー・オブザイヤー(今年の木)」に認定されたと、英タブロイド紙「デイリー・メール」が報じた。
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英国の森林保護慈善団体「ウッドランド・トラスト」が開催する今年の木を選ぶコンクールで、投票に参加した英国人1万1千人のうちの34%が、「アラートンのオーク」に投票した。

この「アラートンのオーク」には珍しい歴史がある。中世のアラートン(現リヴァプール市)には裁判所の建物がなかったため、裁判はそのオークの下で行われた。

ウィリアム1世(征服王)の命により、英国で1085から1086年にかけて行われた検地調査の結果をまとめた中世ヨーロッパで初の土地台帳「ドゥームズデイ・ブック」にも「アラートンのオーク」の名称が載っている。

1864年、リヴァプールを流れるマージー川付近で火薬を積んだ船が爆発し「アラートンのオーク」は大きく破損した。

第二次世界大戦中、この土地の母親の多くが、戦地にいる息子たちにこのオークの葉とドングリを送った。

リヴァプール市当局は、「アラートンのオーク」を保護するために今年だけで7万英ポンド(約980万円)を割り当てた。

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