米国防総省、気候災害を恐れる

米国防総省の要請で米陸軍戦略大学、米国防情報局、NASAの専門家らが最近作成した報告書によると、地球温暖化が米国の国家安全保障を脅かし、米国防総省が気候変動によって起こり得る事象に備えていないことから、20年以内に米国は軍事的な崩壊に陥る可能性があるという。 
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この報告書は、国防総省の懸念を裏付けた。気候変動により、米国は今後20年間で停電、病気、水不足、飢餓、戦争などの不安定要素に直面する可能性がある。

特に危険となる可能性があるのは、多数の国が水資源を求めて新たな領土を奪い取った場合の統制の利かない移住だ。報告書では、米軍はこうした課題や負担に対処する準備ができていないと結論づけている。

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また、飲料水と工業用水の不足は、米国外での米軍の活動にとっても大きな障害となるだろう。アフガニスタン、イラク、シリア、アフリカでの紛争により過去17年間で米国兵士らが得た経験は、軍が水資源に依存した軍事設備に大きく支えられていることを示している。

報告書の執筆者らは、今後5~10年の間に、水を節約し、代替水源からの水の取得を可能とする最新技術を米軍に装備し、また、この問題に取り組んでいる他の国々とのパートナーシップを構築するよう呼びかけている。 

25日付の米ニューヨーク・タイムズ紙は、米国当局が地球の気候変動の抑制を目的としたパリ協定(気候変動)からの脱退準備を進めていると報じた。トランプ大統領は先に、地球温暖化の理論に繰り返し疑問を呈していた。これに関連し、米国は2017年、パリ協定から離脱を表明した。トランプ氏によると、パリ協定は米国の経済的利益にそぐわなかったという。

地球温暖化は作り話ではない?

地球の気候を研究している多くの研究者たちは、現在、地球は温暖化しており、気温上昇が1.5度程度に収まらなければ、根本的に地球環境が変わってしまうと危惧している。このことは、何十もの気象衛星や何千もの気象観測所、たくさんの海上のブイ、そして何百という地球の気候に関するコンピューターモデルの測定結果によって裏付けられている。

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