ショートプログラムでザギトワ選手は恋に破れ、もだえ苦しむスペインの女性像を表現した。フリープログラムではエジプトのクレオパトラを演じる。どちらも難しい女性像だ。
「これらの役に入りきるのは大変ですが、スタッフやコーチ、振付師の皆さんが助けてくれています。でも、私はまだ自分の演技に満足していませんし、女性たちの気持ちをもっと表現したいと思っています」
ザギトワ選手の構成点はコストルナヤ選手に及ばなかった。前半は連続ジャンプがあるものの、3回転アクセルは組み込まれていない。しかし、それほど水をあけられる内容ではない。コストルナヤ選手の滑走にもミスがあり減点された。しかし、ザギトワ選手の評価はさらに「カット」された。
3回転ルッツと3回転ループの連続ジャンプではルッツでエッジエラー、ループでは回転不足で減点された。そしてこのジャンプで日本の審判は5点減点の評価をつけたのだ。これは転倒時に与えられる最大の減点だ。
ザギトワ選手は着氷したにもかかわらず、なぜこのような大幅減点を受けることになったのか。理由が見当たらない。
GPシリーズ2019
GPシリーズは、6大会で構成されている。今シーズンはラスベガスの他、ケロウナ(カナダ、10月25日〜27日)、グルノーブル(フランス、11月1日〜3日)、重慶(中国、11月8〜10日)、モスクワ(ロシア、11月15〜17日)、札幌(日本、11月23日~25日)で開催され、男女シングル、ペア、アイスダンスの成績上位6名(組)が、トリノ(イタリア、12月5日~8日)で開催されるGPファイナルに出場する。
優勝賞金は1万8000ドル。なお2人組で行うペアとアイスダンスは1組で同額。2位は1万3000ドル、3位は9000ドル、4位は3000ドル、5位は2000ドル。GPファイナルの賞金は大幅に高くなり、1位は2万5000ドル、2位は1万8000ドル、3位は1万2000ドル、4位は6000ドル、5位は4000ドル、6位は3000ドル。