今回、イランがウラン濃縮活動の再開を表明したのは、イスラム教シーア派の聖地コムに近い山間部のフォルドゥの施設。同施設におけるウラン濃縮活動の停止は、国際社会からの制裁解除の見返りにイランが受け入れていた核活動における制限の一つ。この施設ではこれまで濃縮度を核兵器の製造に必要な20%以上に引き上げられたことがある。今回の再開では濃縮度を5%まで引き上げ、その後は20%までの引き上げが予定されている。
米国が2018年5月に核合意から離脱し、厳しい制裁を再び科すと、イランはその1年後の2019年5月、核合意で課された義務の履行を段階的に停止し始めた。
ロウハニ大統領は国際原子力機関(IAEA)による査察は引き続き受け入れる考えを示し、欧州各国などが、イランの求める経済支援策を実施すれば、再び合意を順守するとしている。
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