「ツキイチでアイツは来る」で始まる『生理ちゃん』は、 女性の抱える月経のうっとうしさ、 痛みや男性の無理解に振り回されながら、 仕事にも恋愛にも一生懸命な女性主人公を描いた漫画。第23回手 塚治虫文化賞短編賞を受賞。普段、 面と向かって口に出されることのない生理をユーモラスな顔の「 生理ちゃん」を擬人化し、 登場させて巧みに表現したことで女性の共感を呼んだ。9日の初公開の会場に集まった観客は男女半々の比率だった。
海外配給が決まっているのは中国、台湾、香港、マカオ、タイ、 カンボジア、ラオス、ミャンマーの8つの国と地域。 欧米がここに含まれていないのは生理を正面切って表現しない文化 、感受の差だろうか。
ちなみに日本では労働法で保障されている生理休暇はロシアには概 念すらない。「生理」は表立って口にされることもなく、 生理痛について語られることもほぼないといっていい。 生理休暇があることを知ったロシア人女性は「 日本の女性はいいなぁ」とつぶやいていた。