イランの「ガソリン」抗議デモ 鎮静化せず

イランでは、16日未明から抗議デモが続いている。これはガソリン価格の高騰とガソリンの割当量の減少によるものだ。イラン当局は、ガソリンの価格上昇は、ガソリン購入の補助金にあてていた資金を、貧困層の救済にあてたために起こったと説明している。
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15日に明らかになったガソリン新価格によると、車の所有者は、毎月60リットルまで、1リットルあたり0.13米ドル(約14円)で購入することができる。しかし、60リットル以上のガソリンを購入するとなると、1リットルあたり0.9米ドル(約98円)で買わなければならない。

原油価格やや下落 米中貿易関係の見通しの悪さを受け
イランの多くの都市ではデモとともに、反政府スローガンが叫ばれ、イラン革命のシンボルが破壊されている。同国の最高指導者アリ・ハメネイ師は、デモ参加者を「サボタージュ」と非難した。

イランのメディアによると、抗議デモは国内の40以上の都市に広がっている。同国の多くの地域でインターネットの接続、携帯電話での通信が困難になっている。デモの死傷者に関するニュースは出ているが、その数はまだ確定できていない。

2018年、米国が国際的な「核合意」から離脱し、再びイランに制裁を加えたことから、イランの通貨リヤルは下落した。これにより、外国からの投資は減速し、同国の年間インフレ率は4倍になった。

イランは、世界最大の原油生産国の1つで、輸出額は年間約十億ドルに上る。しかし同国は、経済制裁を受けているため、石油基地の交換用スペアパーツを購入するのが難しく、原油精製能力に制限がある状況だ。

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