10月にオープンしたのは偶然ではない
JATM営業本部マネージャーの保田実香さんによれば、このオフィスの開設については日露間で5月17日に合意していたが、実現は10月になったということだ。それには少なくとも2つの理由がある。
一つ目の理由は今年10月1日から日本を含む53か国の国民が、サンクトペテルブルクとレニングラード州に、電子ビザを使って訪問できるようになったことだ。極東ロシアの例では、ビザ簡素化によって、2018年、日本から訪れた旅行者の数は2倍になった。この10月の最新のデータによると、ビザの新制度を使って極東を訪れた観光客数は中国が第1位で8万3千人、日本が2位で2万2千人だった。
二つ目の理由は、10月下旬に大阪で「ツーリズムEXPOジャパン」が開催されたことだ。Visit Petersburgはこの機会を生かし、オフィス開設についてできるだけ多くの人に知らせることにした。ちょうど今年が大阪市とサンクトペテルブルク市の姉妹都市締結40周年にあたるのは、非常に象徴的な出来事だと言えるだろう。
日露間の観光客数を2倍に!
日露は2023年までに、日露の旅行者数を40万人に、およそ20万人ずつが互いの国を行き来する、という目標を定めている。この数字は現在の2倍にあたる。Visit Petersburgができたことは、この目標を達するのに大事な鍵となるだろう。
保田さんによれば、ロシアに関する情報は相変わらず少ないので、Visit Petersburgとの協力による新オフィスの開設で、その穴を補いたいと考えている。また、ガイドブックを発行する出版社とも協力していきたいと話している。
映像などを通じて、サンクトペテルブルクの新しい魅力やツアーの詳細を知ることのできるセミナーの開催も予定されている。
保田さん「見所はたくさんありますので、リピーターを増やしたいです。1回行って終わり、になってしまうことがまだ多いかなと思います。その理由の一つとしては、情報不足に違いありません。」
まだ知っている人が少ない情報として、旅行者のためのサンクトペテルブルクカードというものがある。このカードでは旅行者の好みに合わせ、色々な割引を受けることができる。紹介サイトはまだ英語、中国語、スペイン語版しかないので、日本語版が待たれる。追々、このカードを現地でなく、あらかじめ東京の観光案内所で手に入れてから渡航するということもできるようになるだろう。
ネット関係では大いに作業の余地がある。すでに観光案内所のトップページは日本語になっているが、サイトの内部はまだ英語だ。また、日本語で、各種ソーシャルメディアにアカウントを開設する。
ペテルブルクへの飛行機と電子ビザについて知っておきたいこと
今のところ日本からはモスクワか、または欧州の他の国を経由してしか、ペテルブルクへ行くことはできない。電子ビザは一都市の訪問しか想定していないため、もし一回の旅行でモスクワもペテルブルクも訪れたいとすると、ロシア大使館・ビザセンターで従来どおりビザを申請しなければならない。
サンクトペテルブルクにおける電子ビザ制度の導入は、ほんの始まりにすぎない。今月に入り、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、2021年に向けてすべてのロシアの都市に電子ビザ制度の導入を検討していると述べた。電子ビザは4日間で申請・受領でき、費用もかからないので、非常に利便性が高くなるに違いない。
東京の観光案内所でサービスを受けるには?
もちろんVisit Petersburgが組むツアーにJATMを通じて申し込むことができるが、直接オフィスを訪問して、色々な質問を投げかけることもできる。
もちろん生で旅行について相談できるのは大きなメリットだ。ここには日本人のスタッフもロシア人のスタッフもいて、全員が日本語を話す。将来的に、ネット上で、簡単にツアーを申し込むこともできるようになる予定だ。
Saint Petersburg City Tourist Information Bureau 東京支店
株式会社ジャパン・エア・トラベル・マーケティング(JATM)内
〒105-0014 東京都港区芝2丁目3番3号 芝2丁目大門ビルディング 2階
電話:03-6453-9231
メール: visit-petersburg.jp@jatm.co.jp
公式HP:http://www.visit-petersburg.ru/jp_stpetersburg/
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