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「脚が震えていた」:ザギトワ選手、コストルナヤ選手にリード許す

フィギュアスケート・グランプリファイナル女子シングルSP(ショートプログラム)でアリョーナ・コストルナヤ選手が世界新で首位に立った。アリーナ・ザギトワ選手、アンナ・シェルバコワ選手、アレクサンドラ・トルソワ選手といった同門3選手を抑えての首位だ。
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イタリア・トリノで行われている同大会。大接戦で最大の注目が集まるシニア女子シングルの競技が始まった。同種目にはロシアのエテリ・トゥトベリーゼコーチの4人の教え子が出場している。そのうち3人は「ウルトラC」ジャンプを武器とし今シーズンはまだ負けなし。もう一人は平昌五輪女王のアリーナ・ザギトワ選手。それに立ち向かうのが日本の紀平梨花選手、そして2018-2019シーズン大ブレイクの米国ブレイディ・テネル選手だが、今のところ上手くいっていないようだ。

​SPはトゥトベリーゼ「スーパートリオ」の一角、アリョーナ・コストルナヤ選手がリードした。コストルナヤ選手は驚異的な85.45点のスコアをマーク、今シーズンのグランプリシリーズで自ら出した世界最高点を更新した。

16歳のコストルナヤ選手は滑走順1番目で完璧な演技を披露。SPで許可されている3回転アクセルを跳び、プラスの評価を得た。同じく3回転ルッツ、3回転フリップ+3回転トゥループを見事に成功させた。

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SP2位はアリーナ・ザギトワ選手。最終滑走であり、コストルナヤ選手の世界新を知りながら演技を行うのは簡単ではなかったはずだが、ミスなく実施した。平昌金メダリストはお馴染みの3回転ルッツ+3回転ループ、単独の2回転アクセルと3回転フリップを理想的な形で決めた。17歳のザギトワ選手のPCS(演技構成点)は出場選手中最高、しかしコストルナヤ選手に技術点との合計でおよばず、6点差の79.60点だった。

いずれにしてもザギトワ選手がフリーで苦しい戦いとなるのは避けられない。他の4選手はザギトワ選手が習得していない高難度のジャンプ構成を予定しており、ザギトワ選手のメダルの可能性は厳しいと言わざるを得ない。

SP終了後にザギトワ選手は「ナーバスになっていました。今日は長い間待ち望んでいたアドレナリンが出ていました。脚が震えて。でもこれはいいことです。アドレナリンがなければ力が入らなくて、動きが悪くなります」と語った。

SP3位に入ったのはアンナ・シェルバコワ選手。2回転アクセル、3回転フリップ、3回転ルッツ+3回転ループを見事に決め、78.27点をマーク。自己ベストを更新した。

予想外の健闘4位は米国のブレイディ・テネル選手。テネル選手には驚くばかりだ。同選手はファイナルでもクリーンなスケーティングをアピール。3回転ルッツ+3回転トゥループは若干回転不足が見られたものの、2回転アクセルと3回転フリップはまずまずの出来。ただ、彼女自身にとってもパーフェクトとは言えず得点も72.20点だった。

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テネル選手に次ぐ5位はトルソワ選手(71.75点)。トルソワ選手にとってSPはフラストレーションの元と言えるかもしれない。同選手は4回転ジャンプを武器としているがSPでは禁止されている。15歳のトルソワ選手はファイナルに向けて、許可されている3回転アクセルの習得を予定し、そしてそれをやり切った。練習では転倒していたものの、リスク回避の理由とはならなかった。

トルソワ選手はフリーで4回転ジャンプを5本跳ぶという情報が入ってきている。これは歴史の中で前人未到であり、もし成功すればSPの失敗の挽回も期待できる。

悪夢のスタートとなったのは紀平梨花選手。グランプリシリーズでも4回転を予定構成表に入れながら結局跳ばず、お得意の3回転アクセルでも転倒することがあった。そしてここトリノのSPでも3回転アクセルに失敗、その後の3回転フリップ+3回転トゥループのコンビネーションも2本目で転倒した。3回転ループはクリーンに着氷したが状況を変えることはできなかった。紀平選手の得点は70.71点で現在6位。

​女子シングルフリーは12月8日(日)日本時間04時55分にスタート予定。

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