22年間行方不明のクリムトの作品 美術館の隠し扉で発見

「接吻」の作品で有名なオーストリアの画家グスタフ・クリムトの絵画が、作業員らによってリッチ・オッディ近代美術館(イタリア北部ピアチェンツァ)の隠し扉から発見された。英ロイター通信が報じた。この絵画は22年前の1997年に盗まれ、イタリアの盗難美術品リストにも載っていた。
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1997年に盗まれたクリムトの「婦人の肖像」は、同美術館の最も価値のある作品とされていた(現在は6000万ユーロの価値があるとされる)。今回、この作品は作業員の1人が偶然発見した。この作業員が同美術館の外壁のツタを取り除いていたところ、隠し扉を見つけた。中には黒い袋があった。袋の中には絵画が入っており、作業員は上司に渡した。

この作品は現在、警察にある。専門家らがクリムトの盗まれた作品であるかどうか確認しなければならないが、最初に鑑定を行った専門家らによると、本物で間違いないという。長い年月の間、湿気の多い場所に置かれていたにも関わらず、作品の保存状態は驚くほど良好だという。

1997年に「婦人の肖像」が盗まれた後、リッチ・オッディ近代美術館の建物はくまなく調べられたが、作品の発見には至らなかった。犯人らは、盗んだ後、作品を一旦隠し、後で回収しようとしたのかもしれないが、盗難事件後に美術館の警備体制が強化されたため、計画はとん挫したようだ。


グスタフ・クリムト(1862-1918年)は、オーストリアを代表する画家で、ウィーン・モダニズム(世紀末芸術)の創始者。クリムト作品の主な対象は女性の体。

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