「休養します」
13日、ザギトワ選手は、ロシアの主要なテレビチャンネルの特別ニュースへの出演の際に、休養を取るつもりであり、今シーズンの終わりに予定される大会には出場しないことを明らかにした。
ザギトワ選手は、練習は続け、観客にはアイスショーで自分の演技を披露すると強調した。また、彼女は、12月25日のロシア選手権の結果によって確定する欧州と世界選手権への代表入りを目指すことはないと述べた。
ザギトワ選手の「引退」に対するプルシェンコ氏の反応
この重大な発表に対しエフゲニー・プルシェンコ氏は、五輪金メダリストであるアリーナ・ザギトワ選手のスポーツ界からの一時的な引退は、おそらく新しいトレーナーとの出会いを求めてのことだと語った。
ロシアのメディアは、「前進しなければいけない。まだまだこれから時間はたくさんある。そして彼女は偉大なスポーツ選手だ」とプルシェンコ氏のコメントを引用した。
「ザギトワ選手が復帰するとは考えられない」
フィギュアスケートのベテランコーチであるタチアナ・タラソワ氏は、ザギトワ選手が第一線に復帰することはもうないと自身の考えを語った。
タラソワ氏によれば、フィギュアスケートへの復帰は「愚かな質問」であり、ザギトワ選手はおそらく自身のキャリアを終えることになるという。タラソワ氏は、「彼女が自分の新たな可能性を見つけ、興味深く創造的な人生を歩むことを望んでいる」と強調した。また、同氏は、「(ザギトワ選手の)選手生命がたった3つのプログラムによって判断されているのは残念」だと指摘した。
トゥトベリーゼコーチ陣営からの厳しい意見
14日、チーム・トゥトベリーゼのインスタグラムには、ザギトワ選手が大会出場を休止するという決定に対しコメントした、プルシェンコ氏とタラソワ氏の見解を批判するコメントが投稿された。
編集部注:このアカウントがトゥトベリーゼコーチのチームの公式のアカウントであるかどうかは不明だが、少なくとも、トゥトベリーゼコーチ本人とザギトワ選手はこの投稿に「いいね」している。振付師のダニイル・グレイヘンガウス氏は、自身のインスタグラムでこの投稿を引用している。
タラソワ氏とプルシェンコ氏にあてたコメントを、投稿の中から引用してご紹介する。
「親愛なるタチアナ・タラソワ様、アリーナ・ザギトワ選手は3つのプログラムによって、10人に相当する選手たちより、より多くの結果を達成しました。彼女が実に偉大な業績を残したこの時期に、貴方がこのように彼女を批評することをとても残念に思います。おそらくそれは、彼女への大きな愛情によるものでしょう。私たちのチームの他のスケーターたちは、あなたの愛情と気遣いが、少しでも少なくなってくれることを大いに望んでいます。」
「エフゲニー・プルシェンコ様、現在、貴方を『コーチ』と呼ぶことはできません。貴方は養成を行っておらず、そして1人の選手にさえも、何も習得させていません。貴方がいくら、アリーナに対して、私たちを貶めても、結局貴方はアリーナを引き抜くことに成功しませんでした。私たちは、貴方がせめて1人だけでも、自身の選手を育成することを望んでいます。」
この投稿に対するプルシェンコ氏の反応
プルシェンコ氏は、インスタグラムでトゥトベリーゼコーチ陣営からのコメントを恥知らずなものと呼んだ。
同氏は、「アリーナ選手を自分のチームに勧誘するなどしたことはない。それ以上にあなた方を侮辱などしていません。自分にやましいことがあると、他人も同じような思考回路だと思ってしまうのですね」とコメントした。
また、プルシェンコ氏は、「チーム・トゥトベリーゼ」は、スケートを始めたばかりの子ではなく、3回転ジャンプの「準備」ができている子どもたちしか指導していないと指摘した。
タチアナ・タラソワ氏は、トゥトベリーゼ陣営の投稿に対して何も反応を示していない。