ブルームバーグの報道によると、マイケル氏がベゾス氏を名誉毀損で訴えたという。
マイケル・サンチェス原告の主張は、ベゾス被告が、米タブロイド紙「ナショナル・エンクワイアラー」に自分のプライベート写真が掲載された件について、ウォール・ストリート・ジャーナルからの取材に対し、この写真流出にマイケル氏が関与していたと虚偽の事実を語っていたというもの。
両者は今後、司法の場で事件との関連を明らかにしていく。
ベゾス氏のプライベート写真流出スキャンダル
2019年1月、ベゾス氏が元妻のマッケンジーさんとの離婚を発表。すると、すぐさまその翌日「ナショナル・エンクワイアラー」紙が、ベゾス氏と愛人のローレン氏との間で交わされた親密なメッセージ、服を着ていないベゾス氏の自撮り写真やローレン氏の水着写真などを掲載した。
そこでベゾス氏は、セキュリティコンサルトのギャビン・デ・ベッカー氏に写真とメッセージ流出の調査を依頼した。
一方、「ナショナル・エンクワイアラー」紙はベゾス氏に調査を止めるように要求。さもなくばベゾス氏の裸の写真を含むプライベート写真を公開すると脅迫した。
2019年3月、ギャビン・デ・ベッカー氏は、同紙がマイケル・サンチェス氏からテキストメッセージと写真を買収したと発表した。
さらにデ・ベッカー氏は、サウジアラビアのハッカーたちが2018年5月にベゾス氏のスマートフォンをハッキングしていたことから、これが写真等の流出の大本となった可能性もあると示唆した。
また、デ・ベッカー氏は、ベゾス氏が所有する米ワシントン・ポストが元記者のジャマル・カショギ氏殺害事件について詳細に報じたことから、サウジアラビア当局はベゾス氏の評判を落とすためのキャンペーンを展開したと語っている。
一方、2020年1月、米ニューヨーク・タイムズ紙は、検察の捜査では、写真流出の件とサウジアラビアのハッカーによるベゾス氏のスマートフォンのハッキング疑惑との関連性は見つからなかったと報じている。