仏スポーツ誌「RMC Sports」によると、ジル・ベイヤー氏は「彼女と性的関係にあったことを認める。正確な状況に関しては私の記憶は異なる。しかし私の立場と彼女の年齢を考えると、あの関係は不適切だと分かる」と語った。
アビトボルさん(44)と元コーチとの関係は、アビトボルさんの自伝「こんなにも長い沈黙」発売を控えた「L'Obs и L'Equipe」誌のインタビューで明らかになった。
アビトボルさんの両親は、娘がコーチに性的暴行を受けていたことに気づいていなかった。母親は「私と夫はベイヤーコーチを本当に信頼していた。想像すらできない。気づかなかったことに私たちは自分を責めている」と語った。
サラ・アビトボルさんはステファン・ベルナディスさんとペアを組み、1988年長野五輪で6位、2000年世界選手権で3位、欧州選手権では銀2個及び銅5個を獲得、仏国内選手権を10回制した。ロシアの著名なコーチ、タチアナ・タラソワ女史も同ペアに何度か振付をした。
責任を問われるか
現行のフランス法では、成年者と15歳未満児童との性的関係は法律で罰せられる。法律では15歳未満の児童は性行為に意識的に同意することはできず、年齢差が大きい場合は大人による児童への支配、また「精神的強制」とみなされる可能性がある。児童に対する性的暴行の犯罪制限期間は30年間、つまり被害者は48歳まで(成人年の18歳から)訴えを起こすことができる。
「L'Obs и L'Equipe」誌によると、ベイラー氏については警察が調査を行ったという。ただ、同氏は仏フィギュア連盟の執行メンバーに就任しており、調査による影響はなかったと思われる。