まず、どの選手を応援しているかをご年配の日本人女性たちに訊ねてみた。
女子では、昔は浅田真央ちゃんを応援していたけど、引退したから今度は若い人で松岡あかりちゃんを応援しています。ロシアの3人の女の子はたくさんジャンプを跳んですごいなぁと思ってみてます。特にコストルナヤ。4回転跳んでなくても優勝しているし。トルソワなんか男性と互角でしょう。若くして辞めないで長く続けて欲しいですね。」
日本人のフィギュアファンにはコストルナヤ選手はすっかり存在感を植え付けたようだ。別の女性もコストルナヤ選手にいかに注目しているかを語っている。
「コストルナヤが断然いい。スケーティングがきれいだし、ジャンプに入るつなぎもエフォーオレスにスムーズに跳ぶところがすごいし、指先まで細かい動きがすごく好きで、この間のユーロ(欧州選手権)も含め、全試合注目して見ています。」
しかし本大会、中国で発生した新型コロナウイルスが猛烈な勢いで拡大する中での開幕となった。各国がウイルス対策に躍起になる中、日本のファンたちは国外に出ることに躊躇はなかったのだろうか?
「自分が伝染し、他人に伝染させてしまう可能性が一番心配ですね。人が多いですし、選手もマスクなんかしていませんから、選手に何かあったらという可能性がありますからね。マスクしてても外してしまう人もいるし。」
もともとリスク管理意識の高い日本人は完全に楽観することはない。一方でオーストラリアと米国から応援にきたという2人の女性にウイルスの脅威を尋ねたが、両者とも声を合わせて。「(こういう大会が)中国で行われたなら来なかったけど、(トランジットで通った)日本も、ここ韓国も順次必要な措置はとっているから感染リスクは低いもの」、「致死率だって知る限りインフルエンザのほうがずっと高いでしょう」と、物ともしていなかった。