タイタニック号で発見の、あのバイオリン 米博物館で公開へ

1912年のタイタニック号の沈没事故で亡くなった英国の音楽家、ウォレス・ハートリー氏のバイオリンが米国ミズーリ州ブランソンのタイタニック博物館で展示されることになった。地元紙「オザークスファースト」が報じた。
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このバイオリンは以前、170万ドル(約1億8700万円)で落札され、話題を呼んでいた。この落札価格はタイタニック号で発見されたものの中では最高額。今回の博物館の公開は、バイオリンを所有する匿名の人物が短期間の展示に同意したため、実現の運びとなった。

​オークション会社のアンドリュー・アルドリッジ社長は「これはタイタニック号を語る上で最も有名な物です。なぜなら、バンドマスターのハートリー氏が、船が沈む瞬間まで演奏していたバイオリンだからです」とコメントしている。

このバイオリンはハートリー氏の婚約者から贈られたもの。ハートリー氏はこのバイオリンを携えてタイタニック号の処女航海に臨んだ。1912年4月14日深夜、氷山に衝突したタイタニック号は沈没し始め、バンドメンバーは乗客を落ち着かせるために最後まで演奏を行なった。このシーンはジェームズ・キャメロン監督の映画『タイタニック』で描かれている。

残念ながら、ハートリー氏は助からなかった。沈没から2週間後、バイオリンをしまったケースを体に縛り付けたハートリー氏の遺体が発見された。バイオリンは婚約者に渡され、彼女は慈善団体の救世軍にバイオリンを寄付したという。

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